Pパラダイス

飯能 ピアノ教室 音楽は自由にするby坂本龍一

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私のそれと教授のそれじゃ、
規模が違うかもしれないけれど。。。

私のその体験と坂本龍一のグリーンランド体験

2023/09/23

私は子供の頃から坂本龍一教に入っている。

ファンとしては恥ずかしながら

今回初めてこの著書を読んだのだけど

 

その最後の方の記述に以下のことが書かれていた。

 

グリーンランドへ行く前と後では

多分音楽の感じもだいぶ変わった

ー略ー

自然というものの大きさに圧倒された

という他ないのかも知れない

ー略ー

人間が自然を守る、という言い方があります。

環境問題について語るとき、よく

そういう言い方をする。

でもそれは、ほとんど発想として

間違いなんだと思います。

人間が自然にかける負荷と

自然が許容できる限界とが折り合わなくなるとき

当然、敗者になるのは人間です。

こまるのは人間で自然は困らない。

自然の大きさ、強さから見れば

人間というのは取るに足らない、

小さな存在だということを

氷と水の世界で過ごす間

絶えず感じさせられ続けた。

そして、人間はもういなくても

いいのかもしれない、とも思った。

ー本は続くー

 

 

さて

 

2016年に初めての登山を一人で決行した。

前日宿泊した宿場町、天気は大雨

これは、明日は無理かもしれないな。。

と雨音を聞きながら眠った。

 

翌日は小雨が降ってた。

中止するという考えは一つも起こらず。

きっとうまくいくに決まっている。

というのが、

どうしてもゆるがない基本思考だ。

 

おそらく悪天候だった理由で

登山道に向かうバスには私のほかに

若い男性がひとりしかいなかった。

 

とにかく人がいなかったのだ。

そのおかげでできた体験である。

 

飛騨御嶽山はそれなりに高い山だったし

無謀なのも分かっていたけれど

登らなくちゃいけない衝動に駆られたので

知人から登山用具一式借りて

初登山をたったひとり3000m級・・

 

2016年8月26日のことなのに

全部はっきり覚えている。

 

本当だったら暑かったはずなのに

小雨のおかげで、身体は楽だった。

そのたった一人の25、6の男性が要所要所で

私が上がってくるのを確認しては

登っていってくれてた気がする。

 

登る前に少しだけ話した。

私は登山初体験であること

彼は脊椎骨折で大手術

長い間のリハビリを乗り越えて

復帰のチャレンジだと言っていた。

自衛隊の人だったはず。

お互い特別なチャレンジだった。

 

だから、悪天候の中

きっと

私の無謀なチャレンジを

気にかけてくれていたに違いないと思った。

人は優しい。

 

おかげで、不安になることもなく

4時間ほどかけて

無事に五の池小屋に到着した。

上で、彼は待っていてくれたが

じゃ、これでと言い

私が到着したら、先に進んだ。

 

私は、五の池小屋が目的地だった。

もし万が一、到着しないようなら

五の池小屋で働いていた高校の後輩が

迎えにくることにもなっていた。

一人行動ではあったけれど

一人ではなかった。

 

初対面の高校の後輩と楽しく過ごし

他に誰もいない大部屋で眠った。

 

早起きしてもちろん日の出を見た。

とにかく人が少なくって

なんだか特別な感じがした。

 

その後

そこから一番近い頂上に

一人で向かった

もう天気は良くなっていた。

誰もいなかった。

誰も。

 

歩きながら誰もいない感じが

地球と二人っきりだなー

って感じだった。

今、ここには私と地球だけ

 

すごい岩の上

断崖

だけど下は木々があるから見えるわけではない。

樹木が眼下

 

どこからか水の流れる音

雨で溜まった岩の水で

水浴びをする野鳥の音

結構向こうなのに

その音がくっきり聞こえてくる。

 

静かだった。

 

あの時の地球と二人っきりで

岩の上に座らせてもらって

あー

こっから向こうをのぞいたらなにもないんだなー

空が広いなー

なんか地球が丸いかもなー

しばらくそこに座ってた。

 

相変わらず、人はいない。

 

もうどんな感じだったか忘れたけど

はっきりと思ったのは

音楽なくても、みんなここにくれば

恐ろしい感動が待ってるじゃん

今、ここにいる以上の素敵な音楽を

誰が奏でられるというんだろう。。

なにも、自然には敵わない。

誰も地球には勝てっこないんだ。

 

 

地上に帰ってから、しばらく

音楽なんてやる意味があるのかな

って考えてた。

 

あれには到底

届かないじゃないか。。。

しばらくはそんな状態

 

 

でも、ある時思った。

そんなこと言ってても仕方がない。

私は音楽がやりたいのだ。

 

だから決めた。

 

どうせ奏でるなら

ああいう音楽になりたい。

 

でも、どうすればああなるんだろう。。

 

坂本龍一は、人間なんていらないかもとまで考えたと。。

私も考えた。

 

でも、人間だって自然の一部だ。

音楽だって自然の一部なんだから

ああやって奏でることができるのかもしれない。

少なくとも、目標にするのにはいいんじゃないかなって。

 

自然な音楽を奏でるには

私の魂そのものである以外

手段はないんだろうな。。。って

漠然と思った。

 

自然な私だ。

何にも左右されていない

ピカピカの自分であるために

どうやって生きていけばいいのか

 

そんなことをとても考えるきっかけになった

地球と二人っきり

 

ピカピカの自分でいつもいる。

自分に嘘はつかない。

 

そのまんまで在る。

 

それが音楽の目標である。

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